SNS型投資詐欺とは

SNS型投資詐欺とは、SNS上の広告やダイレクトメッセージをきっかけに接触し、LINEなどのクローズドなチャットに誘導した上で、偽の投資話に送金させる詐欺の総称です。実業家や芸能人になりすました偽広告を入口にするケースが多く、警察庁が統計上の分類として用いている呼称でもあります。

警察庁の確定値(2026年2月公表)によると、2025年のSNS型投資詐欺は認知件数9,538件・被害額約1,274.7億円で、いずれも過去最悪を更新しました(被害額は前年比+46.3%)。被害額の推移は2022年約79億円 → 2023年約277億円 → 2024年約871億円 → 2025年約1,275億円と急増が続いています。2026年も5月末までの暫定値で700.4億円と、前年同期の約2.6倍のペースです。

典型的な手口の流れ

  1. 入口:SNS上に著名な実業家・投資家・芸能人の写真を無断使用した「投資で儲かる方法を教える」という偽広告が表示される。近年はAIで生成したディープフェイク動画が使われる例も報じられています。
  2. 誘導:広告をクリックすると「投資塾」「アシスタント」を名乗るLINEアカウントやグループチャットに誘導される。グループ内では「利益が出た」という報告が飛び交うが、その多くはサクラです。
  3. 信用づくり:最初は少額の投資で「利益」が出たように見せる。実際に少額の出金に応じて信用させる場合もあります。
  4. 本番:「特別な銘柄」「今だけの案件」として数百万円〜数千万円単位の入金を促す。振込先が個人名義や実体不明の法人名義であることも多い。
  5. 出金不能:出金しようとすると「税金」「手数料」「保証金」名目の追加入金を要求され、支払っても出金できないまま連絡が途絶える。

見分け方 — ここを確認する

✓ 著名人の投資広告は、まず偽物を疑う

著名人の名前・画像を使った投資広告からLINE等への誘導は、なりすまし偽広告の典型パターンです。本人が個別に投資を指南することは通常ありません。

✓ 業者が金融庁に登録されているか確認する

日本で投資の勧誘を行うには金融商品取引業の登録が必要です。当サイトの業者登録チェッカーや金融庁の登録業者一覧で、名称と登録番号の両方が一致するか確認してください。

✓ 「少額で出金できた」は安全の証拠にならない

最初の出金に応じるのは、より大きな入金をさせるための投資(コスト)です。小さな成功体験で信用させるのが手口の核心です。

そのほか「必ず儲かる」「元本保証」といった文言、個人名義口座への振込指示、出金時の追加入金要求は、いずれも取引を即座に中止すべきサインです。危険サインの全体像は投資詐欺の危険サイン9項目で解説しています。

なぜ被害が急増しているのか

背景には、SNS広告を使えば低コストで大量の人に接触できること、AIによる偽動画・偽画像の作成が容易になったこと、そして海外拠点から日本語で組織的に運営されるケースが増えたことがあります。プラットフォーム側の対策も進みつつあり、2026年にはなりすまし広告に対する削除要請の制度化(警察庁のホットライン運用指針の改定案公表、総務省の情報流通プラットフォーム対処法ガイドライン改定の予定)が報じられていますが、広告の出稿と削除はいたちごっこの状態が続いており、最終的には受け手側が「著名人の投資広告は疑う」姿勢を持つことが最も確実な防御です。

よくある質問

Q. グループの他のメンバーも「儲かった」と言っています。全員がグルなのですか?

グループチャットの「儲かった」報告の多くはサクラによる演出と考えられます。数十人規模のグループで実在の被害者があなた一人、ということも珍しくありません。他人の利益報告は真偽を確認できない以上、判断材料にしないでください。

Q. 偽広告を見つけたらどうすればよいですか?

各SNSプラットフォームの通報機能から「なりすまし・詐欺広告」として通報できます。クリックして誘導先に個人情報や連絡先を渡すことは避けてください。

被害に気づいたら

送金してしまった場合は、時間が経つほど資金の回収が難しくなります。被害後の対処手順5ステップに沿って、金融機関への連絡・証拠保全・警察(#9110)・消費生活センター(188)への相談をすぐに始めてください。

💬 「これは詐欺かどうか」個別に確認したい方へ

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