時価総額25億円
急騰時のピーク
全面否定
高市首相の関与
28社
登録暗号資産交換業者(同トークン取扱いゼロ)
注意喚起
金融庁が更新

事件の概要

2026年2月下旬、現職首相である高市早苗氏の名を冠した暗号資産「SANAE TOKEN」が、「No Border DAO」(発起人:溝口勇児CEO)により発行されました。

発行元は「高市側とコミュニケーションがある」「政府関係者の支持を得ている」かのような主張を展開し、SNS上で投機的な買いが殺到。時価総額は一時25億円まで急騰しました。

しかし2026年3月2日、高市首相がX(旧Twitter)で「全く知らない、承認したことはない」と関与を全面否定。価格は即座に急落し、投資家に大きな損失が発生しました。

金融庁の対応

金融庁は国会答弁で「登録された28業者にSANAE TOKENを扱う業者はない」と明言。日本国内で正規に取り扱われていない無登録の暗号資産であることが確認されました。

金融庁は同事案を踏まえ、無登録での暗号資産交換業に当たる可能性を含めて実態確認に乗り出すとともに、「政府公認」「著名人公認」を騙る暗号資産詐欺への注意喚起を更新しました。

経緯のタイムライン

2026年2月下旬
No Border DAO(溝口勇児CEO)が「SANAE TOKEN」を発行
2026年2月後半
「高市側とコミュニケーションがある」との主張でSNS上で投機買いが殺到、時価総額25億円まで急騰
2026年3月2日
高市首相がXで「全く知らない、承認したことはない」と全面否定。価格急落
2026年3月以降
金融庁が国会で「登録28業者に取扱なし」と答弁。無登録暗号資産交換業の可能性で実態確認、注意喚起更新

「政府公認」「著名人公認」を騙る暗号資産詐欺の典型パターン

SANAE TOKEN事件は、近年世界的に急増している「ミームコイン詐欺」「政治家トークン詐欺」の典型パターンに該当します:

典型的な手口の構造

  1. 注目度の高い人物・話題の名前を冠したトークン発行:政治家、芸能人、スポーツ選手、ニュース話題の人物等
  2. 「公認」「関係者である」かのような曖昧な表現:明確な虚偽ではないが誤認を誘う
  3. SNS上でのインフルエンサー動員によるFOMO醸成:「乗り遅れるな」「次の一発」
  4. 急騰局面で発行者が大量売却(ラグプル):被害者が買い増す中で初期保有者は売り抜け
  5. 本人が否定 / 取引所での取扱停止で暴落:投資家が損失を被る

本件では本人による否定が比較的早期に行われたため、被害規模は時価総額25億円程度に抑えられた可能性がありますが、否定が遅れていた場合、被害はさらに拡大していた可能性があります。

⚠ 「政府公認」「著名人公認」暗号資産の見分け方

① 著名人本人が暗号資産を「公認」「推奨」することは原則ありません。本人がX等で明確に承認していない限り、公認の主張は虚偽の可能性が高い/② 金融庁の登録暗号資産交換業者リストに該当業者が含まれていなければ、日本での合法的な取扱いはありません/③ 急騰中の銘柄に「乗り遅れるな」と煽る情報は、ラグプルの兆候です

2025〜2026年の世界的トレンド

世界的にも、ミームコイン・政治家トークン詐欺が急増しています。Chainalysisの2026年1月レポートによれば、2025年の暗号資産関連詐欺の被害額は推定170億ドル(約2兆7,000億円)に達し、特にAI技術を悪用したなりすまし詐欺が前年比1,400%増と異例の急増を記録しました。

日本でも、政治家・著名人の名前を冠した類似トークンは継続的に発行される懸念があります。「○○TOKEN」「○○COIN」と称する銘柄を購入する前に、本人の公式発表(X・公式サイト)を必ず確認してください。

予防策

📚 一次情報源・参考リンク

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