公表の概要
警察庁は2026年9月4日、令和8年(2026年)1月〜7月末時点の特殊詐欺の認知・検挙状況(暫定値)を公表しました。当室が7月3日公表の5月末暫定値を紹介した続報にあたります(前回記事)。
2026年の最初の7カ月間で、認知件数は26,051件(前年同期比+3,709件・+16.6%)、被害額は2,108.1億円(同+632.8億円・+42.9%)に達しました。
手口別の内訳(令和8年1〜7月末・暫定値)
| 手口 | 認知件数 | 被害額 | 被害額 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 特殊詐欺(全体) | 26,051件 | 2,108.1億円 | +632.8億円(+42.9%) |
| SNS型投資詐欺 | 6,566件 | 881.2億円 | +413.9億円(+88.6%) |
| ニセ警察詐欺 | 5,422件 | 617.1億円 | +126.1億円(+25.7%) |
| SNS型ロマンス詐欺 | 3,037件 | 293.2億円 | +14.9億円(+5.3%) |
| 架空料金請求詐欺 | 3,688件 | 86.5億円 | +10.7億円(+14.1%) |
| オレオレ詐欺 | 2,350件 | 84.2億円 | +5.5億円(+7.0%) |
被害額が最も大きく、伸び率も最も高いのは引き続きSNS型投資詐欺です。881.2億円は特殊詐欺全体(2,108.1億円)の約42%を占めます(当室による単純計算)。一方、SNS型ロマンス詐欺は前年同期比+5.3%にとどまり、5月末時点(+4.0%)から大きくは動いておらず、投資詐欺との伸び方の差が広がっています。なお警察庁の一次資料では、上表以外の金融商品詐欺(未公開株・社債等)や交際あっせん詐欺、検挙件数・検挙人員の詳細は今回確認できた速報範囲に含まれておらず、確定値公表時にあらためて確認します。
5月末からの2カ月間で何が変わったか
| 指標 | 5月末時点 | 7月末時点 | 2カ月の増加 |
|---|---|---|---|
| 特殊詐欺 被害額(全体) | 1,514.7億円 | 2,108.1億円 | +593.4億円 |
| SNS型投資詐欺 被害額 | 700.4億円 | 881.2億円 | +180.8億円 |
| SNS型投資詐欺 認知件数 | 5,099件 | 6,566件 | +1,467件 |
わずか2カ月でSNS型投資詐欺の被害額は約181億円増加しました。単純計算で1日あたり約3億円のペースです。前年同期比の伸び率自体は5月末(+155.5%)から7月末(+88.6%)へ鈍化していますが、これは前年(令和7年)の被害額自体が年後半にかけて急増していたためで、被害の絶対額は増え続けています。単月の伸び率鈍化だけを見て安心できる状況ではありません。
投資詐欺から身を守るために(当室からの定型注意)
✓ SNSで知り合った人の「投資話」は全て詐欺と判断する
実在の著名人でも偽アカウントの可能性が高いです。必ず公式ウェブサイトから情報を確認してください。
✓ 金融庁の登録済み業者リストで必ず確認
金融庁HP「登録金融機関・仲介者検索」、または当サイトの業者チェッカーで業者名と登録番号の両方を確認してください。登録されていない業者は全て違法です。
✓ 出金時の追加送金要求は詐欺の確定シグナル
「利益を受け取るには税金が必要」「手数料を先払いしてください」は全て詐欺です。正規の投資商品でこのような要求はありません。
相談窓口
- 消費者ホットライン:188(24時間)
- 警察相談専用:#9110(24時間)
- 金融庁相談室:0570-016811(平日10〜17時)
- 証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC):0120-64-5005
📚 出典・参考情報
- 警察庁 SOS47「令和8年7月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」 — 本記事の統計数値の出典
- 警察庁 特殊詐欺認知・検挙状況等について
- 金融庁 免許・許可・登録等を受けている業者一覧
本記事の統計数値はすべて上記警察庁公表資料の暫定値です。「単純計算」と付した比率・平均額は当室が公表値から算出したもので、警察庁の公表値ではありません。暫定値は今後の確定値公表に伴い変動します。