ニュースの概要
金融庁は2026年10月23日、警告書を発出した無登録業者のリスト「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等」を更新した。掲載時期が令和8年10月のものは3件。当室が9月29日に取り上げた8〜9月分(関連記事)に続き、今回も実在の登録業者の登録番号を使う手口が含まれている。
実在の登録業者の番号を使う手口(1件)
- Yensai証券(国内):電子メール上で金融商品取引業を行う旨を表示し、「関東財務局長(金商)第51号」と表示していた。この番号は、登録を受けた金融商品取引業者であるエンサイドットコム証券株式会社の登録番号である。関東財務局は同日付でこの業者に警告を行ったと公表しており、商号・所在地は虚偽の可能性があるとしている(所在地は不明)。
「Yensai」と「エンサイ」のように、実在の証券会社と読みが似た名称に、その会社の本物の登録番号を組み合わせている点が特徴である。番号だけを金融庁の一覧で調べると「実在する」と確認できてしまうため、業者名と番号の組み合わせ、さらに連絡先が登録業者の公式サイトに載っているものと一致するかまで確かめる必要がある。
店頭デリバティブ取引を無登録で勧誘していた業者(2件)
- 国内:Sakura Prime(新宿FX株式会社、新宿FX LIMITED)(サービス名「サクラプライム」)
- 海外:Hantec Markets Limited、Hantec Markets Holdings Limited(Hantec Markets、ハンテック マーケッツ リミテッド。サービス名「Hantec」)
金融庁の付記によると、「新宿FX株式会社」は令和7年8月に警告を受けた者と同じ業者名である。金融庁の備考は業者名が同一であることまでを示しており、同じ業者が警告後も別のサービス名で勧誘を続けていた可能性がある(当室の推測)。
この更新から読み取れること
6〜7月分、8〜9月分に続き、今回も実在の登録業者の番号を詐称する例が掲載された。また、一度警告を受けた業者と同じ業者名が別のサービス名とともに再び掲載されており、警告後も名前を変えて勧誘が続く場合があると当室ではみている(推測)。なお、リストに載っていないことは正規業者であることを意味しない(金融庁も、掲載は警告書発出時点で無登録営業が確認できた者に限られると注意書きしている)。
投資詐欺から身を守るために(当室からの定型注意)
✓ 業者名と登録番号の「組み合わせ」を確認
金融庁の免許・許可・登録等を受けている業者一覧、または当サイトの業者チェッカーで、業者名と登録番号の両方が一致するかを確認してください。番号だけ正しくても、別の会社の番号である場合があります。
✓ 連絡は登録業者の公式サイトに載っている窓口から
メールやSNSで届いた連絡先ではなく、登録業者の公式サイトに掲載された電話番号・窓口に自分から問い合わせ、その勧誘が本物かを確認してください。
✓ 無登録業者リストに「載っていない」ことは安全の証明ではない
リストに掲載されるのは、金融庁・財務局が警告書を出した時点で無登録営業を確認できた業者に限られます。名称を変えて勧誘を続ける業者もあります。
相談窓口
- 消費者ホットライン:188(24時間)
- 警察相談専用:#9110(24時間)
- 金融庁相談室:0570-016811(平日10〜17時)
- 証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC):0120-64-5005
📚 出典・参考情報
出典: 金融庁・関東財務局
金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」 ↗
金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等」(国内・海外業者の一覧、令和8年10月23日更新) ↗
関東財務局「無登録で金融商品取引業等を行う者について(Yensai証券)」(令和8年10月23日) ↗
本記事は公的機関の発表をもとに作成した啓発目的の要約です。事案の詳細・最新情報は必ず一次情報源(金融庁・関東財務局)でご確認ください。